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口笛おじさん

しばらく前のことだが、都内の交差点で信号待ちをしていると、どこからともなく聞いたことのあるメロディが響いてきた。

それは、とても澄んだ音色の口笛。優しく、沁みわたるようなその口笛に、キョロキョロと見まわしてみると、口笛の主が見つかった。


お世辞にもきれいとは言えない作業服のような服装で、手には掃除道具らしいものを持っているおじさん。

一瞬目を疑ったが、やっぱりその方が口笛を吹いている。


目を軽く閉じて、聞こえる音に気持ちを集中させてみると、

「いろんな人生経験があったのかな」

「今は掃除のおじさんだけど、とても素敵な青春時代を過ごしたのかな」

「それとも計り知れない大変な苦労をしてきたのかな」

「意外と有名なミュージシャンだったりして」

と、次から次へと想像が膨らむ。


人は見た目が●割、という話もたくさんあるし、もちろん見た目の印象が人間関係を大きく左右するのも事実だが、想像力をフル稼働して、見た目だけでは分からない背景や人生に思いを馳せることで、その人への愛着が増していく。

見た目で判断しがちな日頃の自分を反省する出来事だった。


近づきにくい雰囲気の人には、どんな背景が隠れているんだろう。

自分とは違う世界だと感じる人は、どんな気づきを与えてくれるんだろう。

相手を知ろうと思うその気持ちが、人とのつながりを育んでいく。



(保育再生プロジェクト アドバイザーS)



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